khurata’s blog

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2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

なぜ「火花」を生んでしまったのか?

本年7月30日朝に福島県郡山市の「しゃぶしゃぶ温野菜」で起きたガス爆発事故について、TV ニュースでは数人の識者・コメンテーター達が推測を述べていたが、ある1つの大きな疑問についての推測を述べている人が見受けられなかった、という不思議について…

四日間の奇蹟 (浅倉卓弥・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 先ずは、本作が新人のデビュー作であるという事を知って、驚くばかりである。 確かに、物語を動かす仕掛…

祈る時はいつもひとり (白川道・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 仕事の師と敬愛する男が事故死してから程無くして、仕事を共にした親友が失踪した。 時は1995年、真…

世界地図の下書き (朝井リョウ・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 養護施設で暮らす小学生の主人公「太輔」が出会う、3年間だけの、しかしかけがえの無い仲間達との物語。…

第三の時効 (横山秀夫・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 表題作を含む6篇の短篇集。 各短篇は「F県警」捜査第一課が事件に取り組む様子を時系列に描いている。 …

夜のピクニック (恩田陸・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 朝8時から翌朝8時まで、途中休憩を挟みながらも全校生徒がひたすら歩き続けるという厳しい高校行事の中…

空飛ぶ馬 (北村薫・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 一見、少な過ぎると思われる不思議な情報を材料に、その情報を矛盾無く組み上げる唯一であろう解を瞬時に…

百瀬、こっちを向いて。 (中田永一・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 高校生の心理が織り成す、地味で静かな恋物語の短篇集。 彼らにとって恋は、人間として成長するための儀…

ふたたび (矢城潤一・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 17歳のひきこもり男子主人公は、偶然に見掛けた若い女性を「ゴミ子」と名付けて観察するという小さな生…

蒲生邸事件 (宮部みゆき・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 北関東出身で大学受験浪人一年目の「孝史」は、宿泊したホテルの火災がきっかけで、信じられない一週間を…

アヒルと鴨のコインロッカー (伊坂幸太郎・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 二つの時系列で語られる一つの話軸が終盤で収束してゆくさまは鮮やか。 しかしミステリ慣れした読者なら…

海賊とよばれた男 (百田尚樹・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 「出光」の創業氏である出光佐三の人生譚を基にした立身義侠伝と言うべき小説。 明治生まれの主人公が昭…

二重生活 (小池真理子・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> そういう事を始めたら、そういう事にも成るであろう、という点では特段の驚きも新奇性も無い。 しかし、…

風に舞いあがるビニールシート (森絵都・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 表題作品含め6篇を収めた短篇集。 著者が最も力を入れたであろう表題作は、ビニールシートという譬えが…

さまよう刃 (東野圭吾・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 読後まず思ったのは、これは「忠実な」商業映像化が不可能な作品だと言う事だ。 主人公「長峰」や「鮎村…

アナログ (ビートたけし・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 最後まで読ませはするのだが、凡庸な恋愛小説だというのが正直な感想。 天下のたけし師匠ともあろうお方…

もういちど生まれる (朝井リョウ・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 20歳に差し掛かる幾人もの若い男女達が、恋、向上心、プライド、ある種の甘え、若い諦観、そうしたもの…

瑠璃でもなく、玻璃でもなく (唯川恵・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 「朔也」と「友章」という二人の男性に絡む、「美月」「英利子」たち女性陣それぞれの恋模様が描かれる。…

太陽の塔 (森見登美彦・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 京都の狭い範囲で繰り広げられる、妄想の強い男子大学生達のおかしみ溢れる生態が、当の学生本人の語りに…

塩狩峠 (三浦綾子・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> タイトルの意味を、読者は衝撃と共に知る事になる。 どちらかと言えば賢しい少年だった主人公が、次第次…

七つの会議 (池井戸潤・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 4つの会社それぞれの思惑を軸に物語られる企業人達の人生とその交錯。 巨大化した組織と個人経営との対…

空海の風景 (司馬遼太郎・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 作中において、著者は本作を小説と言うが、果たしてこれは小説の範疇に入るかどうか……これは小説と言うよ…

ドアD (山田悠介・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> あくまで中高生向けの、読者に何も糧を残さない子供騙し作品。 著者の悪趣味描写だけが最後まで延々と続…

幸せの条件 (誉田哲也・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 取り立てて得意な事も、やりたい事も無く、日々何となく過ごしている東京のOLが、ひょんな事から長野の…

たたら侍 (錦織良成・原作、松永弘高・ノベライズ)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 淡々と話が進み、登場人物の死のシーンにも感慨が起きない。 主人公が斬られて助かっているのは不自然だ…

リピート (乾くるみ・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 本作の時代設定は、携帯電話が普及しておらず、ビデオデッキは普及していて、ノート型バソコンは持ってい…

植物図鑑 (有川浩・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> ……という上掲の定型文に関して言うと、私は本作を読むまで「有川浩」を「ありかわ・ひろし」だと思ってい…

小説 君の名は。 (新海誠・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 著者の筆致が素晴らしく、ついつい引き込まれて読んでしまう。 文が書けてアニメーションも作れるという…

のぼうの城 (和田竜・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 平易な文体で、あっという間に読み進んでしまう、時代小説の良作。 読んでいるうちに、リアリティーや考…

コンビニ人間 (村田沙耶香・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> とても真面目に書かれた悲しきギャグ小説。 そんな奴いるわけないぞ、というスレスレの所に在る主人公と…