khurata’s blog

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読書感想

つめたいよるに (江國香織・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 平成元年に発表された9つの短編と、平成5年に発表された12の短編を収めた文庫本。 おそらく著者の初…

総理にされた男 (中山七里・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 政治や時事ネタを扱っているので、鮮度が落ちないうちに読むべきエンタテインメント・サスペンス作品。 …

永い言い訳 (西川美和・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> TV出演もこなす売れっ子作家「津村啓」こと「幸夫(さちお)」が、突発的事故で妻を失ってからの数ヶ月…

きみのためにできること (村山由佳・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 自分を棚に上げる事にもなるが、本作を読んでいると、つくづく男というものはずるい生き物だな、と思わさ…

阪急電車 (有川浩・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> あっという間に読み終わってしまうのが勿体無さ過ぎる面白さ。 時には楽しく笑わせ、時には微笑ませ、時…

あなた (乃南アサ・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> タイトルだけ見ると恋愛小説のようだが、全体を通して見るとやはり恋愛小説であった。 ラストがああいう…

パーフェクト・プラン (柳原慧・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 2004年の発表当時は激賞されていたそうだが、残念乍ら時の試練に耐える作品ではなく、2020年現在に読んで…

半落ち (横山秀夫・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 一人息子を病魔に奪われ、認知症の進んだ妻を自ら殺め、血縁と呼べる者は実質上誰も居なくなってしまった…

白銀ジャック (東野圭吾・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> スキー場のゲレンデを「人質」に取るというサスペンス・ミステリー作品。 半分くらい迄読んでいると、「…

警視庁情報官ハニートラップ (濱嘉之・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 単行本『公安特命捜査 警視庁情報官Ⅱ』を改題・文庫化した作品だそうだが、この改題は果たして良かったの…

制服捜査 (佐々木譲・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 制服警官が刑事捜査に加わる事は無いので、タイトルからして何だろうとは思わせる。 刑事ひと筋に多年を…

悪の教典 (貴志祐介・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 『ジョジョ』の「吉良」、『MW』の「結城」のように、智に長け、他人を操る才に秀で、加えて「選択肢に…

神様のカルテ (夏川草介・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 地域診療を一手に担う総合病院で、数少ない内科医として日々奮闘する若き医師「一止(いちと)」と、周囲…

桐島、部活やめるってよ (朝井リョウ・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 17歳の高校生達が、各自の心の動きを自ら語るという形で進行する青春群像物語。 本作の中で語られる物…

四日間の奇蹟 (浅倉卓弥・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 先ずは、本作が新人のデビュー作であるという事を知って、驚くばかりである。 確かに、物語を動かす仕掛…

祈る時はいつもひとり (白川道・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 仕事の師と敬愛する男が事故死してから程無くして、仕事を共にした親友が失踪した。 時は1995年、真…

世界地図の下書き (朝井リョウ・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 養護施設で暮らす小学生の主人公「太輔」が出会う、3年間だけの、しかしかけがえの無い仲間達との物語。…

第三の時効 (横山秀夫・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 表題作を含む6篇の短篇集。 各短篇は「F県警」捜査第一課が事件に取り組む様子を時系列に描いている。 …

夜のピクニック (恩田陸・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 朝8時から翌朝8時まで、途中休憩を挟みながらも全校生徒がひたすら歩き続けるという厳しい高校行事の中…

空飛ぶ馬 (北村薫・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 一見、少な過ぎると思われる不思議な情報を材料に、その情報を矛盾無く組み上げる唯一であろう解を瞬時に…

百瀬、こっちを向いて。 (中田永一・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 高校生の心理が織り成す、地味で静かな恋物語の短篇集。 彼らにとって恋は、人間として成長するための儀…

ふたたび (矢城潤一・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 17歳のひきこもり男子主人公は、偶然に見掛けた若い女性を「ゴミ子」と名付けて観察するという小さな生…

蒲生邸事件 (宮部みゆき・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 北関東出身で大学受験浪人一年目の「孝史」は、宿泊したホテルの火災がきっかけで、信じられない一週間を…

アヒルと鴨のコインロッカー (伊坂幸太郎・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 二つの時系列で語られる一つの話軸が終盤で収束してゆくさまは鮮やか。 しかしミステリ慣れした読者なら…

海賊とよばれた男 (百田尚樹・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 「出光」の創業氏である出光佐三の人生譚を基にした立身義侠伝と言うべき小説。 明治生まれの主人公が昭…

二重生活 (小池真理子・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> そういう事を始めたら、そういう事にも成るであろう、という点では特段の驚きも新奇性も無い。 しかし、…

風に舞いあがるビニールシート (森絵都・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 表題作品含め6篇を収めた短篇集。 著者が最も力を入れたであろう表題作は、ビニールシートという譬えが…

さまよう刃 (東野圭吾・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 読後まず思ったのは、これは「忠実な」商業映像化が不可能な作品だと言う事だ。 主人公「長峰」や「鮎村…

アナログ (ビートたけし・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 最後まで読ませはするのだが、凡庸な恋愛小説だというのが正直な感想。 天下のたけし師匠ともあろうお方…

もういちど生まれる (朝井リョウ・著)

<この記事は普段フィクションをほとんど読まない私が作者や作品などの情報・評判を全く知らずに、ただ作品だけを読んで好き勝手に書く読書感想です> 20歳に差し掛かる幾人もの若い男女達が、恋、向上心、プライド、ある種の甘え、若い諦観、そうしたもの…