SSD を起動ドライブにする事が一般的になってから、ウチの中古 PC 達は SATA 接続の SSD を起動ドライブにする事を常としてきた。 しかし先日、サブ PC を買い換えざるを得ない事態になり、ふとマザーボードを見ると M.2 のソケットが、有る……。
そんなわけで Crucial の CT250P2SSD8JP を衝動買いして DELL Precision Tower 3620 に装着し、USB メモリーから Windows 10 Pro. をクリーンインストールした。 かつて光学ドライブから HDD にインストールした頃に比べると、きわめて短時間で Windows インストールが終わる。 半導体メモリー様々である。
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私がこれまで SATA の SSD に拘泥してきた理由は大きく2つ、1つは「使ってきた PC 達が微妙に古くて M.2 を使うには別途オプションのボードが必要だった」、もう1つは「正直言って M.2 というモノがよく分からなかった」、である。
特に後者は、ちょっとばかりネットで調べてみても、NVMe とか AHCI とか、Gen2 とか Gen3 とか、M-key とか B-key とか、2242 とか 2260 とか 2280 とか、そもそも「エムドットツー」ってどういう意味なんだ、とか……ATA ベースの SATA に比べると、かなりややこしいモノに思えて、外野からおっかなびっくり眺めていた、というのが正直なところだ。
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さて、今回買い換えた DELL Precision Tower 3620 のマニュアルを見ると、「PCIe SSD カード」なるものが利用可能であるという。 名称・全体形状・端子の感じから見て、これは「NVMe の M.2 SSD」ではないか、と思えた。
SATA SSD におけるウチの定番 Crucial のサイトで、Precision Tower 3620 に対応する製品を見てみると、確かに M.2 SSD がいくつか見つかった。 この互換性リストを見ると、どうやら「2280」の「PCIe NVMe Gen3」という規格が Precision Tower 3620 に適合するらしい(規格の見方として合っているのかどうかさえ自信が無いが)。 起動用ドライブは、容量こそさほど使わないが、確かに速度が重要だ。 とは言え、たぶん SATA よりは速そうだし、最も安い CT250P2SSD8 で良かろうと思い価格を調べてみると、Amazon が最低価格ではあるがヨドバシカメラも意外と安い(2021/02/20現在)。 と言うわけでヨドバシドットコムで確保し、その日の夜に時間外窓口で購入した。
ところが……取り付けは簡単だが、ネジが無い。 DELL のマニュアルを見ると、サーマルパッドやネジは当然在るものとして説明されているが、CT250P2SSD8JP には簡単な説明書と本体しか入っていない。 メモリーチップだから放熱は後からでもどうにかなるだろうが、取り付けネジが無いと話にならず……家の中を探すと、適当な小ネジと小さなワッシャーを発見。 これで無事に取り付ける事ができた。 良かった。
放熱についてはいくつかの製品と評判を見比べて、この製品にした。 いつ届くかは分からないが、まぁのんびり待つ事にしよう。 急ぐ理由は無い。
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まずは放熱対策無しの SATA SSD Crucial CT500MX500SSD1 を、DELL Precision Tower 5810(チップセット Intel C612、CPU Xeon E5-1620 v3、メモリー DDR4-2133 unbuffered ECC 32GB)に装着した際の速度を見てみよう。
次に、放熱対策無しの M.2 SSD Crucial CT250P2SSD8 を、DELL Precision Tower 3620(チップセット Intel C236、CPU Xeon E3-1220 v5、メモリー DDR4-2133 unbuffered ECC 32GB)に装着した際の速度がこれだ。
いずれも NTFS で無負荷という条件は揃えているが、そもそもの本体 PC が違う上に、規格が全く違うモノ同士なので、比較にあまり意味は無いのだが、技術の進歩はありがたいものだなぁと思うには充分な差であった。
いちおう SATA HDD の参考データとして、Western Digital WD60EZAZ の速度計測結果も載せておく。
……もはや異次元である。
後日、M.2 SSD にヒートシンクを付けた状態で再度速度計測をするつもりなので、その結果をここに追記しようと思う。
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(2021/03/07 追記)
前述のヒートシンクが届いたので装着して再計測してみた。
わずかだが差は認められる。 あまり激しく使う事は無い PC ではあるが、常にこの程度の速度を保つための投資としては安い。
(以上)