khurata’s blog

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平和の祭典

 ウチが子供だった頃、五輪は「平和の祭典」とか言われてて、開催期間中だけは戦争・紛争地域の戦闘行為をやめましょう、という国際的な気運が有った。

 さて2024年のパリ五輪ではどうであろうか。 ロシアとウクライナの戦争、イスラエルによるハマスとの戦闘をはじめとして、世界各地で集団的な戦闘行為は続いているが、「五輪期間中だけはやめよう」という声を、とんと聞かない。 報道されていないだけだろうか。

 

 国際政治の場で顔が売れている人なら誰でも……バッハIOC会長、マクロン・仏大統領、プーチン・ロシア大統領、習近平・中国国家主席、ゼレンスキー・ウクライナ大統領、ネタニヤフ・イスラエル首相、バイデン・米大統領、フランシスコ教皇、あるいは岸田首相だって良いし天皇陛下でも良い、こうした方々が、誰か「五輪期間中だけでも戦闘行為をやめよう」と大きな声を上げないものだろうか。

 今、金メダルだとか騒いでいる時にも、人間どうしが殺しあい、人命が失われ、生活の場が破壊され、そのために戦費が浪費されている。

 

 大きな声を上げられる人が、「今だけでも良いから戦闘をやめよう」と国際社会に提言する事は、たとえ「口だけ」であっても、その人にとって、大きく株を上げる事になるだろう。

 また、もしそれがきっかけになって、10日だけでも、あるいは1週間だけでも戦闘行為が止み、静かで平穏な生活を少しでも取り戻せば、戦闘の現場にいる兵士達は、五輪が終わった時、「さあ戦争を再開しよう」という気持ちになりにくいかもしれない。 うまくやれば、戦闘を本当に終わらせる事もできなくはないだろう。 それが出来れば、高い金額と多大な労力を割いて五輪を開催する意義は大いにあるし、それは人類共通の誇りとなるはずだし、そこに参加できるアスリートも、さらに気持ちを高められるだろう。

 

 誰か、それを言える人はいないものか……。